この記事で解決できる疑問・悩み
1.自分は介護の仕事に向いてないかも・・・
2.そもそも介護職に向いてないのはどんな人?
3.介護職に向いてないと思ったらどうすれば良いの?
今回は、こんな疑問やお悩みを全て解決していきます。
記事を書いている人
Ke
職業:介護施設経営、経営コンサルタント
経歴:大手証券(営業)→大手不動産(経営企画)→大手転職サービス(部長)→起業(代表取締役)
1,000人以上の面接・採用意思決定を経験し、介護施設を10年経営しています。
"経営者(採用する側)"の視点から、求職者(採用される側)の方を成功に導くお仕事情報をお届けしています。
この記事のゴール
1.自分が介護の仕事に向いてないのかが分かる
2.介護職に向いてない人の特徴が分かる
3.介護職に向いてないと感じた時の対応法が分かる
介護の仕事に限らず「自分はこの仕事に向いてないかも・・・」と感じる時ってありますよね。
また、必ず当てはまるわけではないものの、介護に向いていない人にはいくつかの特徴があります。
そこで、今回は「介護に向いてない人の特徴」を解説しながら、「向いてないと感じるタイミング」と「向いてないと悩む人の共通点」について解説していきます。
最後まで読むと、自分には適性があるかどうかが分かり、気持ちが少し楽になるでしょう。
また「自分には向いていないと悩んだ時の対応法」についても紹介します、
読み終えると、きっと前向きに対応し現状を打破できているはずですよ。
それでは、始めましょう!
介護に向いていない人の8つの特徴
介護の仕事に必要な資質はたくさんありますが「介護の仕事をしたい」、「お年寄りの生活を支えたい」という「想いと情熱」が最も大切です。
この想いと情熱があれば、楽しみながら取り組めるし、辛さや苦しみを乗り越える拠り所になります。
しかし「向いていない性格や特徴」というのは、やはりあります。
そんな方が、無理をして仕事をしていても、長く続けることは難しいかもしれません。
ここでは、介護に向いてない人の8つの特徴を解説します。
介護に向いてない人の8つの特徴
1.優しさや思いやりに欠ける
2.適切なコミュニケーションが取れない
3.協調性がなく自己中心的
4.人の話を聞けない
5.周囲のペースに合わせられない
6.自分の感情をコントロールできない
7.慎重さや丁寧さがなく大雑把
8.潔癖症で神経質
それでは、順に解説していきます。
1.優しさや思いやりに欠ける
人が幸せでより良い生き方をするためにお手伝いをしたり、サービスを提供しようという気持ちを「福祉の心」といいます。
介護が必要な高齢者様は、周囲のサポートなしに自立した生活を送ることが困難ですよね。
でも「他人に介助されたい」、「面倒をかけたい」、と思っている方など誰もいません。
優しさや思いやりがないと、ご利用者様の不安や淋しさ、羞恥心、苦痛などを汲み取れず、良いサービスを提供することはできませんよね。
2.適切なコミュニケーションが取れない
介護の仕事は、ご利用者様に対してもスタッフ間でも、適切なコミュニケーションが図る必要があります。
それがなければ、ご利用者様の気持ちや意向を把握できず、良いサービスを提供できません。
また、スタッフ間で報告・連絡・相談などの情報共有が欠けることで、命に関わる最悪のケースにつながることも少なくありません。
さらに、ご利用者様を元気づけるといった精神面のケアでも、コミュニケーション能力は必須になりますね。
3.協調性がなく自己中心的
介護の仕事は、チームワークがとても大切で協調性が求められます。
1人のご利用者様には、介護員や看護師、理学療法士など、職種の違う人がたくさん関わってますよね。
その中で、自分1人が独断で自己中心的な行動をしてしまうと、大きな事故につながることもあります。
実際に私も、新規スタッフを採用するとき、周囲と協調し連携できるかを合否の判断にしており、とても重要な資質ですね。
4.人の話を聞けない
人の話をよく聞くことで、相手の不安を払しょくし安心感を与えることができます。
介護が必要な高齢者様は、ご家族と離れ他人の介助を受けていますよね。
また、病気や体調、家族のことなど、多くの不安を抱えて過ごしています。
人の話にじっくりと耳を傾けるのが苦手な人は、介護の主要業務の1つである「メンタルケア」を適切に行うことが難しいといえるでしょう。
5.周囲のペースに合わせられない
介護の仕事では、ご利用者様のペースに合わせて時間を使わなければなりません。
高齢になると、私たちが普段何気なく行っている動作を、同じスピードで行うのは難しいですよね。
また、ご自分で動作できない方も多く、どうしても時間がかかってしまいます。
介護の主役はご利用者様。
ご利用者様が安心安全で快適に過ごせるよう、お相手のペースに合わせられないと、介護の仕事は難しいかもしれませんね。
6.自分の感情をコントロールできない
介護が必要な方は、疾患などで適切な言動ができない方も多く、不満や理不尽さを感じることも多いです。
麻痺がある方に対し、スムーズに動作できずイライラすることもあれば、認知症の方にキツイ言葉を投げられて、気分を悪くすることもあるでしょう。
でも、好きで要介護になる方など存在せず、意図してあなたに嫌な思いをさせたり傷つけようとする方など、決していません。
ご利用者様の状況を理解し、常に感情をコントロールしサポートできる人でないと、介護の仕事にやりがいを感じられないかもしれません。
7.慎重さや丁寧さがなく大雑把
介護は人の命に係わる仕事で、ご利用者様の状態やペースに合わせ慎重で丁寧なケアが求められますね。
大雑把な対応をすることで、命の危険を伴う大きな事故につながることがあるため、気を抜くことはできません。
「人の命を預かっていることを常に意識し、慎重で丁寧に仕事をする。」
これができないと、自分だけでなく周囲にも大きな迷惑をかけることになりますよ。
8.潔癖症で神経質
人の身体に触れ、入浴や排せつなどの介助を行う介護の仕事は、潔癖症で神経質の方には抵抗が大きいかもしれませんね。
実際に私の施設でも、未経験から介護業界に転職したスタッフはたくさんいますが、自然に慣れた人もいれば、そうでなかった人もいました。
もし慣れることはなくても「長く続けるために我慢し許容できるか」をじっくりと考えてみましょう。
「介護に向いてない」と感じる3つのときとは
介護の仕事をしていると「向いてないのかな・・・」と思ってしまうタイミングには共通点があります
それは、概ねこの3つといえますね。
介護に向いてないと思う3つのタイミング
1.理想と現実のギャップを感じる時
2.ミスをしたり思い通りにならず落ち込んでいる時
3.職位が上がった時
では、1つずつ説明しますね。
1.理想と現実のギャップを感じる時
主に入社して2カ月程度以内にやってくるタイミングです。
ほとんどの人は、新たな職場へ転職するとき、希望と期待を持って入社しますよね。
でも、入社~2カ月程度の時期は、覚えることが多すぎたり、思うように仕事ができず、ストレスを抱えたり落ち込むこともあります。
そんなタイミングで「思っていたのと違う」と理想と現実のギャップを感じ、自分には向いていないと思ってしまいます。
入社前の期待値が高すぎたり、未経験で転職した場合などに多く見られますよね。
2.ミスをしたり思い通りにならず落ち込んでいる時
これは、入社して1年程度が経過し、仕事に慣れ一通りの業務をソツなくこなせるようになったタイミングで訪れます。
人は、精神的に落ち込んでいると悲観的になるものです。
失敗したときや、自分の思い通りにならずに落ち込むと、自信を失い過剰にマイナス面ばかりに意識が向きますよね。
慣れてくると、注意力が緩慢になり慎重さや丁寧さが欠け、思わぬミスを犯すことがあります。
その結果「やっと慣れたのに失敗するなんて、向いてないかも・・・」と思ってしまうんですよね。
3.職位が上がった時
入社から3~5年が経過し昇進や職位が上がるタイミングも、実は悩みがちになるんですよ。
経験を積み資格を取得し昇進・昇格すると、いち介護スタッフとしての振る舞いができなくなります。
現場から離れ、経営的な視点や役割が求められる中で部下を適切に管理し、サービスの質を維持しつつも収益を上げなければなりません。
その過程で、経営陣と現場スタッフの板挟みになり「向いてないかも・・・」と思ってしまうんですね。
また、給与面などの将来のキャリアプランを考えた時「このまま介護業界で働き続けていいのか?」という感情が芽生えてくることもあるでしょう。
「介護に向いてない」と悩みがちな人の3つのタイプ
実際に介護の仕事をしていると「自分は介護に向いてない」などと全く考えない人の方が多い、というのが実感です。
では「自分は介護に向いてない」と思い悩むのはどんなタイプの人なのでしょうか。
主に、3つのタイプがあるといえます。
介護に向いてないと悩みがちな人の3つのタイプ
1.優しすぎ過剰に尽くしてしまう
2.責任感が強すぎる
3.体力に自信がない
では、それぞれ解説します。
1.優しすぎ過剰に尽くしてしまう
優しすぎするがゆえ、人に尽くしすぎてしまうことは、介護の仕事では決して良いこととはいえません。
介護は、様々な職種のスタッフがチームとなって行うものと説明しましたね。
また、多くのご利用者様にサービスを行き渡らせるためには、どうしてもお1人にかけられる時間は限られてしまいます。
優しすぎることで、ご利用者様に頼られ振り回されがちになり、チームとして適切な時間管理ができなくなります。
また、お1人に尽くしすぎることで、他のご利用者様がおろそかになることもあるでしょう。
このような人は「ご利用者様を思ってやっているのに」と考えるあまり、向いてないと悩む傾向にありますね。
2.責任感が強すぎる
責任感が強すぎることで思い悩む人も少なくありません。
介護の仕事は、チームワークがとても重要と解説しましたね。
責任感が強すぎると、なんでも自分でやろうとしたり、1つの業務が終わるまで時間を費やしたりしがちになります。
そしてそれは、チーム全体としてみた場合、結果的に仕事が滞ることにつながります。
責任感や使命感が強すぎるあまり、チーム全体のバランスを崩してしまい「自分には向いていない」と思ってしまうんですね。
3.体力に自信がない
自分では動作できない方や身体の大きな方の介助をすることも多い介護の仕事は、体力があるに越したことはないですね。
経験を積みスキルが上達すると、身体への負担がかかりにくい介助法を身につけることもできるようになります。
また、自分なりにスポーツなどで体力向上を図ることも効果的でしょう。
でも、それは短期間で実現できるわけではないため、経験の浅い小柄な女性や体力のない人が「自分には向いていないかも・・・」と悩むケースは少なくありません。
「介護に向いてない」と思った時の5つの対応法
では「自分は介護に向いてないかも・・・」と思ったときに、どう対応すればよいでしょう。
「向いていない」ことは、必ずしもあなたに非があるわけではありません。
でも、少し視点を変えたり、新しい取り組みを始めることで、課題を克服できたり悩まず前向きに取り組めるようになります。
それを実現するための対応法を5つ紹介しましょう。
ポイント
1.将来のなりたい自分像を描く
2.自己分析し課題を明確にする
3.周囲に相談し意見を聞く
4.十分にリフレッシュする
5.転職を検討する
では、1つずつ見ていきましょう。
1.将来のなりたい自分像を描く
あなたは「今の事業所や、介護業界で長く働き続けたい」と思っているでしょうか?
それならば「将来のなりたい自分像を描く」ことが重要ですね。
大きな目標でなくても構いません。
「5年後に介護福祉士になる」といったもので十分です。
そして、その目標から逆算し、今やるべき目標を立て、それを1つずつクリアしていきましょう。
それがたとえ小さなものでも、目標があればやりがいを感じながら高いモチベーションで働き続けられますよね。
なお、介護職は具体的にどうキャリアアップするのかを、こちらの記事で詳しく解説しています。
これを読めば、その仕組みや必要な経験・資格、給与の増加イメージが全てわかり、将来の自分像をイメージしやすくなりますよ!
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介護職のキャリアアップ!仕組みや昇給額を介護経営者が解説
続きを見る
2.自己分析し課題を明確にする
あなたは「自分が介護に向いてないと考える理由」が明確になっていますか?
そうでない場合は、自己分析をしまずはそれを明確にしましょう。
自己分析をすることで「向いてないと考える理由」が分かり、課題点がはっきりします。
同時に「それは自分に非があるものか」どうかが分かります。
そして、その課題は「自分の努力で改善できるか」が見えてきます。
反省すべき点は反省し、前向きに改善の努力をすれば「自分には向いてない」と考えなくなるかもしれませんね。
3.周囲に相談し意見を聞く
自分の課題など、自分自身では気づかないケースも多々あります。
そのため、周囲の人に相談し、自分の想いを伝えてみましょう。
「自分がなぜ介護に向いてないと思うのか」を伝えることで、周囲の客観的な意見を聞けることがあります。
あなたのことをよく知る同僚の意見などは、的を得ていてとても参考になりますよね。
もしかしたら、周囲はあなたが思うのとは逆に「介護に向いている」と考えているかもしれず、自信につながることもありますよ。
4.十分にリフレッシュする
十分にリフレッシュし気分転換することで、沈んだ気持ちを正常に戻し正しい判断ができるようになりますよ。
「自分は介護に向いてないかも・・・」と思うのは、失敗したときやストレスを感じているとき、不安を抱いているときなど、気持ちが落ち込んでいるときが大半です。
仕事のことを忘れて十分静養し感情を落ち着かせることで、不安や悩みが小さく思えたり、違った感情で物事を捉えられるようになりますよね。
5.転職を検討する
いろんな角度から考えた結果、やはり「介護は向いてない」と考えたなら、その意思を尊重し転職をするのも良いでしょう。
ただ「介護の仕事」自体が向いていないのではなく「今の介護事業所が向いていない」可能性もありますよね。
介護施設の経営者としては、この素晴らしい介護の仕事を頑張り続け、一緒に業界を盛り上げてほしい、というのが本音です。
そのため、改めて、色々な介護事業所の情報に触れ、自分に合った事業所がないか探してみてほしいですね。
現在は、介護職専門の転職支援サービスがたくさんあり、あらゆる条件で自分に合った事業所を見つけることができるんですよ。
ちなみに転職支援サービスには「サイト型」と「エージェント型」の2種類があり、「サイト型」は、サイト上で自分で応募先を見つけ、コンタクトを取る形のサービスです。
対して「エージェント型」は、専任の転職コンサルタントが担当につき、面談で共有した希望をもとにあなたに合った事業所を紹介してくれるサービスです。
それぞれ「全国対応」、「特定のエリアに強い」、「有資格者に強い」、「資格取得費を補助してくれる」など、サービス毎に特徴も様々です。
また、未経験・無資格の方の転職に強いサービスなどもたくさんあります。
もし「介護に向いてない」と思っているけどまだ迷っているのなら「事業所」を変えることで不安や悩みを解消できるかもしれませんよ。
なお「転職したいけど、どの転職サイトを使ったらいいの?」とお悩みなら、ぜひこちらの記事を読んでください。
膨大にある転職サイトの中から、介護と転職のプロの視点で今絶対に使うべき転職サイトを5つだけ厳選しました。
これを読めば、きっと満足度の高い転職活動ができ、転職に成功できますよ!
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転職と介護のプロ経営者が厳選!今使うべき5つの介護転職サイト
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まとめ
では、最後におさらいをしましょう。
今回解決した悩み・疑問はこの3つでした。
1.自分は介護の仕事に向いてないかも・・・
2.そもそも介護職に向いてないのはどんな人?
3.介護職に向いてないと思ったらどうすれば良いの?
介護に向いてない人には8つの特徴があることが分かりましたね。
また「介護に向いてない」と考えるのは、気持ちが落ち込んでいる3つのタイミングが多いことも知ることができたでしょう。
そして「介護に向いてない」と悩みがちな人には3つのタイプがあることも紹介しました。
最後に「介護に向いてない」と考えたとき、対応法が5つあることも理解できたと思います。
介護の仕事を行う上では、自分で「向いていない」と決めつけないことも大切です。
周囲の人は思いのほかあなたを「介護に向いている」と評価しているケースもたくさんあります。
「介護の仕事をしたい」、「お年寄りの生活を支えたい」という「想いと情熱」があるのなら、それだけで「介護に向いている」といえるでしょう。
その場合は、心を安定させ、自分なりに努力をすることで、やりがいや意義を感じ楽しく働けるようになる可能性は十分あります。
この記事を参考に、ぜひあなたがこの素晴らしい介護の世界で悩むことなく、楽しく長く活躍できることを願っています。
なお、逆に「介護に向いている人ってどんな人なの?」という疑問をお持ちの方は、こちらの記事がお勧めです。
介護に向いている人の特徴や、私の施設に異業種から転職し成功している人の事例などを紹介しています。
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その場合は、こちらの記事が参考になりますよ。
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では、今回はここまでです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!