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介護経営者が教える!面接でよく聞かれる15の質問と模範回答例

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この記事で解決できる疑問・悩み

1.介護の面接で聞かれることはどんなこと?

2.介護の面接でのルールや注意点はある?

3.面接での質問にどう答えたら内定をもらえるの?

 

こんな疑問や悩みを抱えていませんか?

 

今回の記事で、このすべてを解決します。

 

記事を書いている人

Ke

職業:介護施設経営、経営コンサルタント

経歴:大手証券(営業)→大手不動産(経営企画)→大手転職サービス(部長)→起業(代表取締役)

1,000人以上の面接・採用意思決定を経験し、介護施設を10年経営しています。

"経営者(採用する側)"の視点から、求職者(採用される側)の方を成功に導くお仕事情報をお届けしています。

 

この記事のゴール

1.介護の面接で聞かれることとその意図が分かり対策できる

2.面接で気を付けることが分かり安心して臨める

3.例文を基に自分なりの解答を作れ内定をゲットできる

 

今回は「介護の面接でよく聞かれることとその意図」と「面接での注意点やルール」を解説します。

 

さらに、6つのカテゴリーに分けた「15の質問例」とその「模範回答・NG解答例」も紹介します。

 

ぜひ参考にして事前準備をしっかり整え、あなたらしい回答をまとめてみてください。

 

ちなみに、この15の質問は、私が実際に面接の時に必ず聞くことを厳選しています。

 

最後までじっくりと読み、“内定”というゴールを実現してください。

 

【事前準備が重要】面接先を知る

面接で一番大事なのは「相手を知り、自分を知ること」です。

 

なぜなら、これにより面接での想定質問への答えを事前に準備でき、心に余裕を持って臨めるからです。

 

まず自分を知るために、長所・短所、仕事への姿勢、経験してきたことなど、性格面やこれまでの歩みを自己分析し、ポイントをまとめてみましょう。

 

次に「面接先(相手)を知る」必要があります。

 

「その事業所で働きたい」という強い想いを面接官に伝わらなければ、採用してもらえせん。

 

面接先を詳しく知り、その会社を「志望した動機」や「実現したいキャリアイメージ」などを明確にしましょう。

 

以下で、そのためのステップを3つ紹介します。

 

ウェブで情報を仕入れる

今では、多くの事業所がウェブサイトを持っています。

 

まずは、ウェブ検索により基本情報を入手しましょう。

 

「企業理念」や「事業所の特徴」といった情報は、ほとんどのサイトで紹介されています。

 

「どんな想いを持った会社なのか」「他の事業所と違った特長は何か」などを把握し、「共感できる部分」や「その事業所でのキャリアイメージ」などを具体的に思い描いてみましょう。

 

友人・知人から情報を聞く

志望先に友人や知人がいる場合は、ぜひ会って情報収集しましょう。

 

直接の友人はいなくても、信頼できる人の話はとても参考になりますよね。

 

「サービスの質」や「人間関係」など、ウェブサイトからは得られない生の声はとても信憑性があります。

 

施設見学をして直接話を聞く

ウェブ上の情報が少なかったり、知人もいない時は、直接連絡をして施設見学のお願いをしましょう。

 

私の施設でも、面接前に施設見学を希望される方がたくさんいます。

 

ほとんどの皆さんが「生の現場を見て直接話を聞いて理解が深まった」と満足してくれるんですよ。

 

事業所側にとっても、採用のミスマッチが減るためお互いにプラスになります。

 

きっと歓迎してくれるはずなので、遠慮せずに連絡してみましょう。

 

なお「施設見学って本当に必要なの?」と疑問の方は、こちらの記事で解決できます。

 

これを読めば、施設見学の5つのメリットや、当日の服装注意すべき4つのマナー5つのチェックポイント聞くべき5つの質問など、施設見学の重要性や知識が幅広く身につきますよ!

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基本ルール】介護の面接にはこう臨む

 

面接のポイントは大きく3つ

面接のポイントは大きく分けて3つです。

 

面接のポイント

①見た目の印象

②言葉遣いや話し方、態度

③話す内容

 

まだ、何となくしかイメージできなくても大丈夫!

これをさらに分解して、具体的に解説します。

 

面接で必須の10のルール

面接の場で必ず心掛けるルールは、以下の10点です。

 

ちなみに私は、基本的にこれが守られている方しか採用しません。

 

最低限、こちらだけは強く意識して臨んでくださいね。

 

面接で心掛ける10のルール

1.身だしなみを整え、清潔感を出す

2.明るく笑顔で臨む

3.前向きでポジティブに臨む

4.姿勢を正し目線を合わせる

5.大きな声ではっきりと話す

6.正しい言葉遣いで丁寧に話す

7.端的にまとめて話す

8.結論ファースト

9.話に一貫性を持たせる

10.一方的に話さず相手の話も聞く

 

見た目の第一印象が悪ければ、せっかく事前準備をして完璧な受け答えをしても台無しです。

 

自分の身だしなみに気を使えない人は、ご利用者様に細かい気配りができないと面接官は判断するので、注意しましょう。

 

また、同じ内容の話でも、表情や話し方が違うと面接官に与える印象は全く異なります。

 

面接官が評価するのは「明るく」「元気で」「前向き」に話す人。

 

この3つができていれば、話が流暢で上手である必要はありません。

 

さらに「正しい言葉遣い」と「敬語遣い」で丁寧に話すことを心掛けましょう。

 

友達同士で話すような表現やため口は厳禁です。

 

面接の前に、家族や友人などに模擬面接をお願いし、無意識に普段遣いの言葉になっていないかを確認するとベストですね。

 

最後に、長くなりそうな回答は、だらだらと話さず「結論から初めに」「要点を端的にまとめて」話しましょう。

 

面接官も忙しいですし、短くまとまっている方が正しく理解されやすくなります。

 

同時に、質問ごとに回答を矛盾なく一貫させることで、あなたの考え方に対する信頼が増すことも覚えておきましょう。

 

一方的に話さず、面接官の話もしっかり聞き相槌を打つなど、周囲に気遣いができる印象を与えることも忘れないでくださいね。

 

 

なお「そもそも介護の面接にはどんな服装で臨めば良いの?」とお悩みなら、こちらの記事を読んでください。

 

面接官に良い第一印象を与える最適な服装と身だしなみのポイントについて詳しく解説しており、実践することで内定にグッと近づきますよ。

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よく聞かれる15の質問とは

 

介護の面接でよく聞かれることや質問は、大きく6つのカテゴリーに分けられ、大体15問ほどに絞ることができます。

 

1つずつ見てみましょう。

 

①自分への理解、人間性 1.自己紹介                                

2.長所、短所                               

3.趣味、特技

②仕事への向き合い方 4.退職理由                             

5.前職での思い出(喜び、辛さ、学び、気づき)                     

6.仕事をする上で心掛けていること

③仕事への情熱 7.介護を志した理由                         

8.当事業所を選んだ理由

④仕事に取り組む姿勢 9.リーダータイプか、歩調を合わせるタイプか                    

10.今の自分の課題                         

11.将来のなりたい自分像(キャリアプラン)

⑤条件と現状の確認 12.残業や夜勤はできるか                         

13.希望の収入・待遇                         

14.他に受けている事業所の有無

⑥逆質問(問題意識、主体性の確認) 15.逆に質問はありますか

 

もちろん、これ以外にもたくさんあります。

 

しかし、面接の時間は限られており、面接官は優先順位をつけて質問するため、聞かれるのはせいぜい数問程度です。

 

この15問は、実際に私がいつも面接で聞くことだけではなく、私の友人の介護施設経営者たちへのヒアリング結果も踏まえています。

 

つまり、実際の面接現場で面接官が確実に聞く「リアルな質問」を厳選したものです。

 

これらが全て重要だということを頭に入れながら、1つずつ見ていきましょう。

 

15の質問の意図と良い回答例、NG回答例

 

それでは、順に解説していきます。

 

じっくりと読んでもらえれば、読み終える頃には自分なりのベストな回答を用意できるようになりますよ。

 

少し頭を使いますが、めげずに最善の準備をしましょう!

 

質問1.自己紹介をしてください

質問の意図

自分のことを初めての相手に端的に伝える能力があるかを知るためです。

表現力や要点をまとめる情報整理力のほか、コミュニケーション力を知る判断材料にします。

 

回答のポイント

面接官は、その人の歩んできた道のりを知りたいと思っています。

自己PRのように、強みや長所のアピールではなく「自分はこういう人間です」ということを簡潔に伝えましょう。

志望先で活かせる経験や職務経歴を織り交ぜながら、30秒~1分程度にまとめるのがベストです。

なお、長々と話すことや、履歴書などに記載済みで読めば分かるような情報を話すだけで終わるのはNGです。

 

良い回答例

◯◯と申します。

新卒で販売職に就きましたが、4年前から介護の仕事に従事しています。

介護職員初任者研修の資格を有しており、現在は介護福祉士の勉強中で、来年の合格を目ざしています。

子どもの頃からお年寄りに喜んでもらうことが好きで、笑顔を見るととても嬉しくなります。

これからも、ご利用者様や一緒に働く方々を笑顔にするようなサービスに努めていきたいと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。

 

NG回答例

◯◯と申します。

新卒でメーカーに入社し2年間営業職を経験したのち、同じ業界内で転職をし、事務員として3年間従事してきました。

その後、友人から誘われデイサービスに介護員として入社し、3年間介護員としてケアに努めてきました。直近では、ショートステイにて2年間働いており、介護福祉士の資格を昨年取得したところです。

これまでの経験と資格を活かして、ご利用者様に心から満足していただけるケアを実践したいと思います。よろしくお願いいたします

 

なお、自己PRをうまくかけずに悩んでいる方は、こちらの記事が役に立ちます。

 

自己PRのまとめ方を詳しく解説しており、例文も豊富なので、読み終えると面接官の心に響く素晴らしい自己PRが完成しますよ!

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質問2.長所と短所を聞かせてください

質問の意図

自分を正しく理解し客観的に分析できているかを知るためです。

長所をどう仕事に活かせるのか、短所が仕事に悪影響を与えないかの判断材料としています。

 

回答のポイント

自分のことを正しく捉えていることを示しましょう。

「長所を活かし志望先にどう貢献できるか」を明確にできると良いですね。

また、短所のない人はいません。

短所をしっかり認識し、それを克服する努力をしていることは一転して長所になります。

短所を長所としてアピールできるよう、表現を工夫してみましょう。

なお、性格や人間性に問題があると思われることを短所に上げるのはNGです。

また、単に長所や短所を述べるだけでなく、面接官が具体的にイメージできるエピソードを交えなければ伝わらないので注意が必要です。

 

良い回答例

私は、人と話すことが好きで、誰とでも積極的にコミュニケーションを取ることが得意です。

どんな小さなことでも話すことを心掛けており、これは、チームワークや報告・連絡・相談などの情報共有が重視される介護の仕事で活かせると考えております。

一方、周囲に合わせがちなところが短所ですが、自己主張しすぎて波風を立てず、人との和を大切にすることで短所を克服しようと意識しております。

 

NG回答例

私の長所は、いつも笑顔で明るいことです。また、元気があるとよく言われます。

短所は、短気で怒りっぽいことです。

 

なお、長所と短所の答え方をもっと詳しく知りたい方は、こちらの記事を参考にしてくださいね。

より深く掘り下げて解説していますよ。

 

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質問3.趣味や特技はなんですか?

質問の意図

人柄を知ることと、仕事に活かせることがないかを確認するためです。

また、夢中になれることがあると、心は充実し穏やかになります。

ストレスも多い介護の仕事において、しっかりと気分転換し気持ちを切り替えられるか、そして安定して長く働き続けてくれそうかの判断材料としています。

 

回答のポイント

人柄や嗜好(インドアかアウトドアか、文科系か体育会系かなど)が伝わりつつ、適切に気分転換できていることや、趣味や特技を通して視野や見識を広げ成長につなげていることをアピールできたらベストです。

また、裁縫や楽器、書道など、介護施設でのレクリエーションで活かせることなどがあれば、面接官の心に響きます。

逆に、趣味や特技がないという回答や、お酒やギャンブル、長期休暇を伴うものといった仕事に悪影響を与えると判断されそうな回答はNGです。

 

良い回答例

社会人になってからテニスを始め、休日はテニスサークルの活動に参加し、気分転換を図っています。

また、学生時代は書道部だったので、施設でのレクリエーションの時にご利用者様に披露させていただき、喜んでもらえたら嬉しく思います。

 

NG回答例

海外旅行が好きで、毎年休暇を取って出かけています。

また、お酒が好きで、美味しいお店を見つけてはよく飲みに出かけています。

 

質問4.前職を退職する理由は何ですか?

質問の意図

「同じ理由で辞めてしまわないか」「すぐに辞めるのではないか」などを確認するためです。

また「何らかのトラブルを抱え、それが仕事に支障をきたす可能性」を把握する意図もあります。

 

回答のポイント

「勤務先の倒産」といった会社都合の理由であれば、率直に伝えてO.K.です。

自己都合の場合は、スキルアップやキャリアプランの実現のための「前向きでポジティブ」な理由付けを考え、表現してくださいね。

なお「人間関係」といった理由は、同じ理由で退職すると捉えられてしまいます。

また、「給料が安い」「残業が多い」といった理由は、たとえ事実でも良い印象は与えません。

前職に対する愚痴や不満は絶対に避け、嘘がなくネガティブにならないような理由に言い換えるようにしましょう。

 

良い回答例

前職ではデイサービスに勤務し、自立度が高くお元気なご利用者様が中心で、とても楽しく充実した日々を過ごしてきました。

しかし、今後のキャリアプランを考えた時、自分のスキルを高め成長するためには、より介護度が高く高度な技術が求められる施設で経験を積みたいと考え、転職を決意いたしました。

 

NG回答例

スタッフ同士の人間関係が悪く、また、残業が多いわりに給与が低く、モチベーションが低下し辞めることにしました。

 

なお「好印象を与える転職理由のまとめ方」をもっと詳しく知りたい方は、こちらの記事がおススメです。

 

より掘り下げて解説をしており、また回答例もたくさん紹介していますよ。

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質問5.前職で嬉しかったことや辛かったこと、学びや気づきを聞かせてください

質問の意図

「どんな時にやりがいを感じ、どれほど介護の仕事が好きなのか」を確認するためです。

また、苦難や失敗の過程で何かを学び、カバーし、改善し、自力で乗り越えてきたのかも知ろうとしています。

 

回答のポイント

前職での喜びや成功体験から「どんな時に達成感ややりがいを感じるのか」を具体的に伝えましょう。

それにより、介護の仕事への情熱が伝わり、面接官は「安心して仕事を任せられる」と評価をしてくれますよ。

また、失敗や苦労は誰にでもあり、その苦難を乗り越える力を持っていることが重要です。

面接官がイメージできるよう、具体的なエピソードを紹介できたら良いですね。

なお、成功も失敗もない人などいませんし、情熱がないと判断されるため、「何もない」と答えるのはNGです。

また、失敗や苦難はあっても乗り越えなかったら評価はされません。

自分なりにどう対応したかを必ず表現しましょう。

 

良い回答例

サポートの都度、ご利用者様に「ありがとう」と言われるととても幸せになり、もっともっと頑張ろうと思えます。

また、常に人手不足だったことから、1人1人のスタッフにかかる負担が大きく、皆が疲弊していました。

しかし、こんな環境の中でも、同僚たちと議論を重ね、より効率的に業務を進めるよう工夫をし、少しでも負荷を減らすよう率先して取り組みました。

それにより、結束力やチーム意識が高まり、より密度の濃いサービスができるようになりました。

 

NG回答例

特に嬉しかったことはありません。

辛かったことは、残業が多く、毎日疲れがたまっていて苦痛でした。

 

質問6.仕事をする上で心がけていることはありますか?

質問の意図

「どんな信念で何に価値を置いて働いているのか」を知るためです。

「その心がけが事業所の理念や方針と合致するのか」、「共感し一緒に働きたいと思えるか」などを判断する、採用に直結するとても重要な質問です。

 

回答のポイント

自分が働く上で重視し体現していることを、具体的な体験を交えて伝えることが肝心です。

事前準備で入手した、志望先の理念や方針に合致する内容にまとめられればベストですね。

なお、「特にない」という回答は、何も考えずに働いているのと同じなので、当然NGです。

また、組織やチームを考えず、自分の損得や都合をベースに主張するのも避けましょう。

 

良い回答例

介護施設では、やるべきことと時間、やってはいけないことが明確に決められています。

その中で、事業所のルールや方針に則しながら、積極的にご利用者様の声に耳を傾け希望を聞き、できる限り実現のためにサポートすることを大切にし、体現してきました。

 

NG回答例

仕事は仕事としてしっかりとこなしながら、休日や自分の時間も大事にしてきました。

また、自分でやりたいと思うことに拘り抜くことも心がけています。

 

質問7.介護を志した理由はなんですか?

質問の意図

介護への情熱と本気度を確認する、最も重要な質問の1つです。

介護の仕事は肉体労働で精神的ストレスも多いながら、給与水準が決して高くありません。

中途半端な気持ちでは長く続かないため、覚悟を持って長く働く意思があるかを面接官は判断します。

 

回答のポイント

介護への強い想いを伝えつつ、この先もずっと介護業界で働き続ける意思を明確にしましょう。

そして、その強い想いを「何をきっかけに」「なぜ」「いつから」抱いてきたのかを具体的に伝える必要があります。

なお「介護は人材不足なので受かりそうだから」「他に採用してくれるところがないから」といった、介護の仕事自体への熱意がこもらない回答はNGです。

 

良い回答例

2年前に祖母が倒れ、母が仕事の合間を縫って自宅で介護を続けています。

私は子どもの頃から祖母が大好きで、祖母や祖母のような方が生きるためのお手伝いをしたいと思い、この度介護業界を志望しました。

そして、高齢者の方に喜んでもらうことを自分の喜びにしながら、介護の仕事を通して地域社会に貢献していきたいと考えております。

 

NG回答例

介護の仕事は、資格を取得すれば一生安定して働けると思い、志望しました。

 

なお、志望動機の伝え方をもっと詳しく知りたい方は、こちらの記事をぜひ読んでください。

 

面接官を唸らせる、素晴らしい志望動機が書けるようになりますよ。

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質問8.当事業所を選んだ理由を聞かせてください

質問の意図

「この事業所で働きたい」という想いの強さを確認する意図があります。

面接官は「事業所のことを理解した上で応募しているのか」を見極めようとしています。

もしそうであれば「早く馴染めそう」「長く働いてくれそう」と思えるからです。

面接では必ず聞かれる質問です。

明快な理由を準備してくださいね。

 

回答のポイント

1.【事前準備が重要】面接先を知る で説明した通り、志望先を下調べし理解していることが重要です。

その上で「他の事業所ではなく、そちらがいいんだ!」という具体的な理由と強い想いを伝えましょう。

単に介護に対する情熱が強いだけではNGです。

また、条件や福利厚生といった、自分本位のメリットだけを伝えても好印象は与えません。

あくまでも、理念・方針やケアの質といった「業務面」への共感を表現してくださいね。

 

良い回答例

面接前に施設見学をさせていただきました。

その時、ご利用者様もスタッフの方々も表情が明るく、たくさんコミュニケーションをとっていて非常に活気を感じました。

私が仕事をする上で最も大切にしているのは、周囲との密なコミュニケーションと明るく元気に接することです。

貴事業所ではこちらを体現しながら、自分の特長を発揮し貢献できると考え、この度志望させていただきました。

 

NG回答例

給料が高く、休みが多いことに魅力を感じました。

また、自宅から通いやすいこともあり、志望させていただきました。

 

質問9.あなたはリーダータイプ、歩調を合わせるタイプのどちらですか?

質問の意図

仕事でのあなたの適性を判断する目的があります。

どちらが正しいということはありません。

リーダータイプの人は、主体性や行動力、人をまとめ率いる力がある反面、時には強引さや自己中心的さなどが現れることもあります。

反対に歩調を合わせるタイプの人は、積極性やリーダーシップは期待できなくても、波風を立てずチームと調和して行動できるという長所があります。

ちなみに私は、この回答を将来の幹部登用の参考にするので、管理職を目ざす方はリーダーシップを表現すると良いですよ。

 

回答のポイント

仕事面だけでなく、私生活での自分を表現しても良いですね。

柄が伝わるように具体例を出して説明すると、面接官がイメージしやすくなります。

また、強引さが目立つような表現や消極的な表現をするのはNGです。

「リーダーだけどチームの和を重視する」、「人の上には立てないけれど、積極性がある」ことを意識して伝えましょう。

 

良い回答例

私は、リーダータイプだと思います。

例えば、複数の友人と旅行の予定を立てるとき、なかなか決まらない時は自分が皆の意見をまとめ意見を聞きながら、最終的に日程や行き先を決めることが多いです。

仕事においても、自分から率先して動き、周囲との和を大事にしつつも皆を鼓舞して先頭に立って動くことを意識しております。

 

NG回答例

私は、歩調を合わせるタイプです。

人に意見をすることが苦手なので、上司や先輩に言われたとおりに行動することを心掛けています。

 

質問10.今のあなたの課題は何ですか?

質問の意図

「自分に足りない部分を自己分析できているか」、「その課題を解決するために努力をしているか」を把握することが目的です。

あなたが自分のことを正しく理解し、問題意識や成長意欲を持っているかを、面接官は判断しようとしています。

 

回答のポイント

誰でも短所はあり、課題があることは悪いことではありません。

問題意識を持って自分の課題を捉え、前向きさや成長意欲を持ってそれを改善しようと努力していることは、逆にあなたの評価を高めます

客観的に自分を見つめて、それを具体的にしてみてください。

なお、漠然とした内容や、改善する努力をしていないといった内容はNGです。

 

良い回答例

介護経験がまだ2年で専門的な勉強もしていないため、知識やスキルがまだ足りないことを自覚しています。

しかし、来年には介護福祉士の受験資格が得られるため、働きながら勉強をして資格を取得し、知識とスキルの向上に努めてまいる所存です。

 

NG回答例

専門用語など覚えることが多すぎて、十分な理解ができていないことが課題です。

しかし、時間が経てば自然に覚えられると思っています。

 

質問11.将来のなりたい自分像(キャリアプラン)はありますか?

質問の意図

「介護の仕事をする目的が明確か」、「この事業所でそれは実現できるか」を把握することが目的です。

将来のキャリアプランが明確な人なら、会社は信頼して仕事を任せられます。

また「その目標をこの事業所で実現できるなら、長く働いてくれるだろう」と面接官は確信できるんですよね。

 

回答のポイント

その自分像が「身の丈に合っていること」と「応募先で実現できること」がポイントです。

「介護業界を変えたい」といったものではなく、資格や知識・スキルなどステップアップをベースにした現実的で具体的な内容にしましょう。

また、目標設定のみではなく、実現のための努力をしていることもしっかりと伝える必要があります。

主体性や成長意欲、ポジティブさを面接官に存分にアピールしてくださいね。

なお、前向きさや能動性が感じられない内容や、抽象的で漠然とした内容はNGです。

 

良い回答例

現在は介護福祉士の資格を有しており、介護経験が10年になります。

この節目に、これからは1人1人のご利用者様やご家族様をより深く理解し、生活面のサポートをしたく、生活相談員を目ざしたいと考えております。

当面はそのための知識と資格取得のために研鑽し、生活相談員になった後は、将来的に管理者の仕事にチャレンジし、施設を運営してみたいです。

 

NG回答例

そこまで考えたことはないですが、安定して長く働き続けられることが目標です。

 

なお、介護職は具体的にどうキャリアアップするのかを知りたい方は、こちらの記事で詳しく解説しています。

 

これを読めば、その仕組みや必要な経験・資格、給与の増加イメージが全てわかりますよ。

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質問12.残業や夜勤はできますか?

質問の意図

事業所の運営形態に合わせて柔軟に働いてくれるかを確認することが目的です。

24時間体制の施設型の事業所では、毎日必ず誰かが夜勤に従事します。

しかし、人材不足の介護業界でも夜勤希望者はそれが特に顕著で、夜勤ができる方は貴重な存在です。

ちなみに私は「夜勤ができないから採用しない」ことは少ないですが、「夜勤ができるから採用する」ことは多く、大きな判断基準にしています。

 

回答のポイント

残業や夜勤を厭わないという意思表示は、それだけで採用に大きく近づきます。

無理でなければ、ぜひその意思を明確に示してください。

また、夜勤ができないから不採用になることはあまりありません。

その場合は、理由を明確に説明しつつ、将来的に対応できる可能性も伝えると、好印象を与えます。

なお、単なる嫌悪感などの自分本位の理由は悪印象しか与えないのでNGです。

 

良い回答例

小学校中学年の娘がいるため、残業や夜勤は現状は困難です。

しかし、娘が中学生になり手がかからなくなればいずれも対応できますので、積極的に取り組みお力になりたいと思っております。

 

NG回答例

残業はできればしたくありません。

夜勤も、生活リズムが崩れるのでお断りしたいです。

 

質問13.希望の収入・待遇はありますか?

質問の意図

会社の採用予算に見合っているかを判断することが目的です。

会社には予算計画があり、新しい人を採用する際は1人1人の人件費(予算)があらかじめ決まっています。

その予算の範囲内かを確認し、会社の利益計画が狂わないようにする必要があるのです。

 

回答のポイント

求人票に記載された給与額に合致した金額を伝えることがポイントです。

その上で、それ以上の希望がある場合は「その理由」と「金額の根拠」を明快に伝えても良いでしょう。

しかし、個人本位の理由や、市場価値を逸脱した金額を伝えるのはNGです。

「適正な自己評価ができない人」と判断され、採用されることはありませんよ。

 

良い回答例

貴社の求人票に記載の通り、月給20万円、賞与4ヶ月分の年額320万円で結構です。

なお、今年介護福祉士の資格を取得したため、より高い専門性を活かして貴事業所に貢献できるものと思っております。

そのため、介護福祉士の平均年収である年額400万円程度をいただけるのであれば、大変嬉しく存じます。

 

NG回答例

前職は営業職をしており、インセンティブがあったことから年収500万円でした。

そのため、それと同等かそれ以上の金額を希望します。

 

質問14.他に受けている事業所はありますか

質問の意図

「自施設への志望度の強さ」と「志望動機の一貫性」を判断することが目的です。

「うちの施設に来る意思がどのくらい強いのか」が分かれば、採用してもすぐに辞退されるリスクが減らせると面接官は考えるのです。

また、応募先の事業所の形態や職種がバラバラだと、志望動機に一貫性がないと面接官は判断し「どこでもいいんだな」と思ってしまうことも覚えておきましょう。

 

回答のポイント

「貴施設が第一志望です」と答えるのが、当然ながらベストです。

また、他に受けている事業所を答える際は「どんな形態で」、「どのくらいの規模で」「どんな職種なのか」を率直に伝えましょう。

その際は「リハビリに力を入れている施設を中心に」や「通常規模のデイサービスを基本に」などのように、一貫した動機と方針で転職活動をしていることを伝えられるとベストです。

なお、「他事業所により興味があること」や「応募先が多すぎる」のはNGですので、気をつけましょう。

 

良い回答例

これまで、定員30名前後の認知症ケアに力を入れたデイサービスで経験を積んできたため、同等の施設を中心に3社受験中です。

その中でも、ご利用者様と密に関わることができ、レクリエーションやイベントが豊富な貴施設に最も魅力を感じております。

 

NG回答例

現在、貴事業所以外に8つの施設を受けており、その中の小規模多機能事業所に興味抱いています。

 

質問15.逆に質問はありますか

質問の意図

自事業所への興味や関心の強さを図るための質問です。

その事業所で働く意思が強ければ、できるだけ多くのことを知り確認したいと思いますよね。

この質問を通して、あなたの入社意思がどれだけ強いかを、面接官は判断しようとしているのです。

 

回答のポイント

求人票や、事前準備で収集した情報では分からなかった項目をメモしておきましょう。

そして、それぞれを「社風・雰囲気」「サービス関連」「人事評価」などのカテゴリーに分け、重要な2~3点に絞り質問すると良いですね。

「事前にちゃんと情報収集をしてきたんだな」、「前向きで成長意欲を感じるな」と面接官に思わせたら、ゴールはもう目の前です。

なお、何も質問しないと、熱意がないと見なされます。

また、給与といった待遇面の質問に終始するのは、自分本位と思われマイナスになるので注意しましょう。

 

良い回答例

今回の募集で、期待する人物像や、会社が期待する理想のキャリアプランがありましたら、お聞かせください。

ご期待に応えられるよう、精一杯努力をしてまいりたいと考えております。

また、もし採用をしていただけるのであれば、勉強や自己研鑽など、準備をしておくべきことはありますでしょうか。

 

NG回答例

特にありませんが、ちゃんと休みを取れるのか教えてください。

 

なお、この「逆質問」への対応法をより詳しく知りたい方は、こちらの記事が役に立ちますよ。

 

模範的な回答法豊富な回答例を紹介しています。

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想定外の質問にも慌てない!その対応策

ここまでで、大分理解が進んだことでしょう。

 

最後に、予想していなかった質問をされた時の対処法を紹介します。

 

大切なのは、事前に自己分析をしっかり行い、下記のことを明確にしておくことです。

 

面接前に明確にしておくこと

1.介護の仕事を通じて実現したいこと

2.長期的なキャリアプラン

3.できないこと(苦手なこと)とその克服法

4.事業所に対し自分が役に立てること

5.自分が歩んできた社会人人生とその振り返り

 

この5つが明確になっていれば、どんな質問が飛んできても恐れることはありません。

 

想定外の質問で多いのは、マイナス面を突いてくるような質問です。

 

でも、面接官の目的は、アラ探しや傷つけることではありません

 

一見マイナスに思えることを、どれだけ前向きに考えプラスに転じる思考を持っているのかを知りたいのです。

 

そして、その回答次第では、逆に評価を上げることになります。

 

具体例を見てみましょう。

 

質問例

仕事が長続きせず転職回数が多いですね

 

良い回答例

仰せの通り、転職回数は5回でほとんどが3年以内に退職をしています。

しかし、その間にデイサービスやショートステイ、グループホームなど、複数の異なる形態の事業所で異なるサービスを経験してきました。

それぞれの形態の特徴を幅広く知ることができたのは、大きな財産だと考えております。

 

このように「マイナスをプラスに転じるための前向きさ」があれば、対応できない質問はありません。

 

そのためにはやはり、自分の情報を洗い出すための事前準備がとても大切です。

 

入念な準備をして、前向きさと情熱を持って答えましょう。

 

まとめ

 

今回は、面接先を知るための事前準備の大切さ、介護の面接の10の基本ルール、よく聞かれる15の質問、15の質問の意図と良い回答例、NG回答例、.想定外の質問をされた時の対処法について解説しました。

 

読み始めはイメージできなかったあなたも、読み終えた時は悩みがクリアになり、少し自信がついたのではないでしょうか。

 

1度で理解できなかった場合は、何度も読み返してください。

 

そして、自分だけのベストな回答を準備してくださいね。

 

もちろん、コピペはNGですよ。

自分の頭で考えることで、言葉に魂が宿るし淀みなく話すことができます。

 

今回は、以上です。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

 

最後に「介護転職サイトは、どれを使ったらよいか分からない」という方は、ぜひこちらの記事を読んでください。

 

膨大にある転職サイトの中から、介護と転職のプロの視点で今絶対に使うべき転職サイトを5つだけ厳選しました。

 

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そのためにはまず、あなた自身について客観的かつ正確に知る必要がありますね。

あなた自身が知るべき4つのポイント

1.転職市場で必要とされるあなたのスキル

2.転職市場で必要とされるあなたの経験

3.あなたの職歴・業界・ポジション

4.前職での仕事の達成率

 

これらの、あなた自身の価値を知ることができれば、今のスキルや経験で1.5〜2倍の年収UPも可能ですよ。

 

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最後に

行動しなければ、何も変わりません。

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ぜひ、さっそく行動に移しましょう!

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